8月26日 搬入Ⅱ

朝から、ことばの壁を整えたり、ちくちく地区を付けたり縫ったりの作業をどんどん進めてゆきます。で、今回は額に入れた絵がたくさんあって飾るのに困ってたら、もうひとりの出品作家の水野くんが絵をきちんとつけてくれました。水平とかてきぱき出してゆくのでかっこいいです。見直しました。

午後はまずKAVCの館外周辺にも「ええとこええとこ」を付けてゆきたいので、商店街のいろいろなところへお話をしてゆきました。商店街のお店や、まちづくりNPOさんのところなどにゆく。展示の許可どころか、突然うかがったのに色々と提案して下さったりしたので(あと、『ええとこええとこ聚楽館』の話もしたかったので)、もうちょっと早めにうかがっててもよかったかもなぁ。でも、そのおかげで、KAVCの前の看板とか、お向かいのお店にも「ええとこ」を飾らせて頂きました。

で、そんな外回りをしているうちにサポーターさんがすでに集まって下さっていたので、また今日も微分帖をしてみました。ばたばたしていて、昨日のみなさんよりかはあまり話せなかったのだけど、年も近かったせいか、わいわいとことばの壁をかざっていってくださいました。作業の最後には、ちらし彫刻相撲大会もしました。

サポーターさんが帰った18時ごろ、やっと、とりあえず作品が壁や空間に飾られた状態になりました。これからやっと、小さな詰めや大きな作品のバランスを考えていけます。ちょうどこのあたりで、新開地を取材して制作した作品のガラス面空間と、その他の作品のあるギャラリー空間がバラバラなんじゃないかという指摘があり、ぼくもそう思ったので、宮田・水野・KAVC伊藤さんで作戦会議をしました。

その結果、ぼくはガラス面付近で前日おさまりが決まらなかった、館内での大きな「ええとこええとこ」などの「ちくちく地区:新開地」の構成を、笹とも相談して変更・追加することで、笹は、その場のいくつかの「名前」を新しく縫うことで、水野くんは、ガラス面とギャラリーの間にある柱にも作品を展示したりガラス面の作品を追加することで、伊藤さんはガラス面とギャラリーの間にあったたくさんの棚などを移動・撤去することで、空間をつくってみようということになりました。

ここからの時間がなかなか良かったです。ギャラリーとガラス面の間を考えることで、ギャラリーでは宮田・水野作品そのもの、あるいはその構成によってふと目に入るおもしろさがあること、ガラス面では、そこに置かれた作品と、商店街の往来や、お向かいのお店や、かつての新開地が入り交じって見えてくるおもしろさがあることがもういちど確認できましたし、では、その「間」にはどんなおもしろさがあるだろうと考えることもできました。

このギャラリーとガラス面の間の空間は、日中は往来もあるところなので、ゆっくりできるような、別のこともできるような隙を残しつつ、他の空間の良さを延長させてゆき、時間ともたたかいながら、空間全体も考え、展覧会を仕上げてゆきました。さらにその勢いで、かねてからちくちく地区でやりたかった、「名前の沢山ある空間」にも少し挑戦しはじめています。この時間にも笹がすごい勢いで縫った、「とけい」「じはんき」「しりょう」「ベンチ」「かくところ」などがありますので、いらしたらぜひさがしてみてください。

と、そんなことをしていると終電もなくなり、はじめて夜の神戸を車で帰りました。
今夜も銭湯。夜中に就寝しました。
by ochakann | 2011-09-04 02:21 | 道の草 公園の壁/KAVC

【ちくちく地区:井野団地/宮田篤+笹萌恵】(取手アートプロジェクト/茨城)


by ochakann