2月16日 名古屋/天の川 ほか

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さいせん譚が5つ増えました。
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微分帖 Feb.5 2008


名古屋/天の川


ぼくは高校のとき女の子にさそわれて夜の畔道を歩きました
ぼくは何もしらないうぶだったので ただ歩いていました

今日のお昼休みに突然さそわれたので、
とても心がドキドキしていました。

北風が吹いて寒かったので 手をにぎるかどうかぼくは迷っていました
あまり知らない人だったので 家族の話とかしましたが会話はとぎれがちでした
会話をつづけたいのに、なぜかぼくもうまく返事ができないのです。

そもそものはじまりは、定時制の女の子が
ぼくの席を共有していたことにあったのです。
ある日突然、
「わたしのマフラーを帰して下さい」
という紙切れが机の中に入っていました。

その紙切れが何のことだか、しばらく分かりませんでした。
しかし、ぼくはそれが何かとても良い報せのように感じたのです

そう!ぼくはそれがラブレターのように胸打ったのを覚えています

僕は午後の授業の間じゅう何の科目だかおぼえていないくらい、
この小さな紙切ればかり見つめていました。

この紙切れに短い手紙を書いてくれた女の子は
一体どんな子だろうか 想いはどんどんふくらんでいきました

だからそれを隠すために次のように言ってみたのです。
実はちがうのですがーーーーーー。

よくよく他の人にもきいてみると、僕の学校には
定時制の夜間部があることを知りました。
そのころいつもぼんやりしていた僕は、
その時はじめて自分以外に僕の机に
座っている人がいるのを知ったのですが、
ぼくは取っていなかったので「知りません!」
と書いた紙を机の中に入れたのです

歩いているときにその話をしたのかどうか忘れましたが…

次の話題のことばかり考えていたからでしょうか、
不思議なことに今ではあまりその女の人の顔は覚えていません。
そうだ、その人は中学生のとき卓球部だったと言っていました。

大きくひとつ呼吸をして、ふと、空を見上げると、
その夜は晴天で天の川がとてもきれいでした
そのまま女の子の家まで送り帰ってきました。



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微分帖 Nov.7 2008 茨城/はるさめの島
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微分帖 Dec.5 2008 静岡/ななよさん
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微分帖 Oct.19 2008 茨城/バブん帳
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微分帖 Nov.8 2008 茨城/昭和と平成
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by ochakann | 2009-02-16 15:39 | ことばの壁

【ちくちく地区:井野団地/宮田篤+笹萌恵】(取手アートプロジェクト/茨城)


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